体験談

■助産院で産めなかったけど 幸せなお産でした

馬場 彩佳さん

「妊娠したんやったら、あゆみ助産院に一度、行ってみ」。
助産院との出会いは、助産婦である母の言葉から始まりました。さっそく訪れて話を聞き「ここで産もう」と即決しました。

ところが、助産院で産むには、身体を整える必要があり、それは想像以上に辛いものでした。特に冷えを指摘され、大好きなパンと甘いものは冷えを招くので控えるように言われました。フルタイムで仕事をしていたこともあり、思うように食生活の改善はできず、心身ともにアンバランスな状態が続きました。そのためか、初めて、アトピー性皮膚炎の症状が全身に出てしまいました。目は腫れ上がり、肌は象の皮膚のように分厚くなり、夜は痒くて寝られませんでした。

その後、努力の甲斐あってか冷えと皮膚炎は解消され、後は貧血をクリアするだけ。そんな矢先に目の上にヘルペスができてしまいました。産休に入った八か月の頃です。
「ここでは無理かもしれないね。一度、 嘱託医に診てもらって」
と左古さんに言われ、すがる思いで医師の診察を受けました。ですが、医師からは、お産の時にヘルペスが下半身にできたら赤ちゃんの生命が危うくなり死産につながるケースもあると説明を受けました。先生は以前にそんな赤ちゃんを取り上げたことがあると聞き、諦めるほかありませんでした。

失意のどん底にいましたが、病院ではバースプランを受け入れられ、助産婦さんが話をよく聞いてくださり、結果的に良いお産をすることができました。とはいえ、微弱陣痛が長く続き、産まれたのは入院して五日目のこと。なかなか産まれず、くじけそうになった時、泣きながら左古さんに電話して元気をもらいました。
「五日間もよく待ってもらったね。ほとんどの病院は三日目で帝王切開よ」
と後で左古さんから聞き、本当に良かったと思いました。

三年後、次女の月葉を妊娠。身体を整え今度こそ、あゆみ助産院で産もう、と意気込んでいたのですが、出産は扱わないと聞き、またもや落ち込みました。
「どこで産みましょう」
と相談すると
「自宅でしょう」
と左古さん。うろたえる私に、
「大丈夫。あなたなら産めるわよ」
と背中を押されました。不安もありましたが、憧れの自宅出産をする覚悟を決めました。

お産はまたもや微弱陣痛が長く続き、なかなか進みませんでした。それでも、陣痛の波をつかみ、自分が感じるタイミングでいきみたいと思っていました。お世話になった助産婦の吉川さんは、その思いを汲み辛抱強く待ってくださいました。産まれてきた月葉を見た瞬間、夫と一緒に「きれいやな」と言葉が思わず漏れました。まるでお風呂から上がってきたようで、羊水の匂いも一人目とは違っていました。食生活の違いがここでも表れていると実感しました。

長女の七葉ちゃんは産まれるまで部屋の隅で遊んでいましたが、産まれた瞬間には、嬉しそうに走ってきたそうです。 家族で幸せなお産を迎えることができて感謝しています。

あゆみ助産院

〒612-0082
京都市伏見区深草山村町999-2
(最寄り駅:京阪墨染駅)
TEL:075−643−2163
FAX:075−641−5754

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